2010-09-07

全力ゾンビダッシュ

28日後… と 28週後… の二本立て。
キリアン・マーフィーが好きでロバート・カーライルが好きなのでとってもおいしい二本立て。

(以下ネタバレ)


28日後…

おいこれホラーじゃないだろ
っていう映画。なんていうか「過酷な状況下におかれた人間のあれこれ」っていうかんじなので怖いって言うよりやるせないほうに比重が傾いている。個人的に面白いからいいとおもういけども。
病院で目覚めた主人公は、人気のないロンドン市街をうろつくが、そのうち出力180%なウイルス感染者がダッシュで追いかけてきて、やがて感染者と非感染者との壮絶な鬼ごっこが始まっていく。
ってゆうかんじだけど字面みたいなパニックっぽさはあんまりない。結構のどかなイメージ。あと皮肉っぽい。(崩壊した軍隊で女の取り合い→いろいろあって殺し合いとかね!いいよそうゆうの好きだよ)
ただダニーボイルはストレートでシンプルな構成のほうが光るタイプの監督だと思うのでこれはちょいいまいちかもしれない。いろんな要素を詰め込みすぎたのと、勢いが大事な「ホラー映画」っていうカテゴリではちょっと物足りないのかも。
しかしHelloに始まりHelloに終わるDVD版のエンディングはやっぱダニーボイルいいなあ!と思う。(そんでHellからHelloになるのも面白い。小ネタがうまい。)パニックムービーっぽい映画版エンドも好きだからどっちとも取れないけども。
ダニーボイルの撮る映像っていまいち疾走感に欠けるからホラームービーとかアクション向きの監督じゃあないなと思いました。スカッ!とするような派手な映画は撮れないけど、小気味いい皮肉が効いた地味な映画を撮るのがうまい監督だとおもうぜ。

あとはあれだな、ダニーボイル得意の「放り投げたようなヌード」ね!もうねー、裸体にまるで感慨を感じさせないような、そこらへんに転がして、「え?なんか写っただけだよ?撮りたかったわけじゃないよ?」っていうような身も蓋もない裸体。あんまりに情緒がなくて思わず笑うような裸体、
好き。
そうだよねー、結局唯の肉なんだから色気とかどうでもいいんだよな。



28週後…

やっぱりこれホラーじゃないだろ
っていう映画。今度はどっちかっていうとパニックムービー。「コエエエエエエエ!」ってなるより「ヒャッハアアア!もっとやれ!」ってなったごめん。ダニーボイルがプロデューサーで、撮ってる監督が違うので前作とはなんかもうあらゆる意味で違う。
人間ドラマ主体のホラーで、見方によっては漫然としたホラーだった前作に比べて、今度は映像がスタイリッシュなパニックムービー。
だからホラーどこ行ったんだよ
っていうのはもういいや、今度はイギリスでパンデミックが起こってフルボッコされた後(ゾンビ全盛期じゃなく、衰退した後)復興が進んでからの話ですが、実はなんらかの抗体を持っていた保菌者(発症はせず)が居て、それが抗体のない他人に移ってちょwwwどうすんのwwwという流れ。
前作今作の男たちのヘタレ具合が半端じゃない分、ただひとりのイケメン、ドイル軍曹のかっこよさが際立ちすぎです。一般市民もろとも掃討しちゃう米軍のなかでたったひとり軍命に背いて生き残った一般人を助けるってどんな男前だよ。そんで「俺に構うなァ!」とでも言いたげな最期といいあんたどんだけ男前なんだよ。マッチョだし。
しかしその男前を男前にしとかないのがこの映画の良いところ!
男前が頑張って抗体を持った女の子供を生かしたんだけども最後に子供も保菌者になってしまう訳で。そんで生き延びて逃げ延びてしまう訳で。あそこでみんなで死んどきゃウィルスはフランスに行かなかったしね!どんな皮肉ですかごちそうさまです。




そういや28月後…って作られてるらしいね!公開は来年以降くらいかなあ、まあなんにせよどう帰結させるのか楽しみではある。


めも
ありふれた部屋

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